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「U-17W杯」教室で手を上げるような生徒ばかりを集めた吉武塾の志は本当に高いのか?

 

サッカー・強豪クラブに合格するための本 ~セレクション突破のプロが極意を大公開!!~

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  • 作者: ゴールアシスト(セレクションスクール(R)),北健一郎
  • 出版社/メーカー: マイナビ
  • 発売日: 2013/07/31
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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u17がUAEで行われているFIFA U-17ワールドカップで頑張っているらしい。

さらに、平均身長で10センチ近く差のあるロシアなどを破っているらしい。

一見すると「弱者が強者を破る」「柔よく剛を制する」「身体能力より頭脳」というように、片方にレッテル貼りをすることで、素晴らしいもの様に聞こえる。

そして、

「高さ対策云々ではなく純粋にサッカーの質での勝負にこだわる監督の姿勢、志の高さはリスペクトしておきたい」

「キック&ラッシュで勝ちに拘る指導者の志の低さ」

という話になる。

実際の話でいうと、身長が高くても、戦術理解が高く、技術が高ければ、その選手を使ったはずだし、逆もそうだろう。

しかし、「やりたいサッカー」をやるための選手選考の過程で低身長の選手たちを選ぶことになったはずだ。

U17のレベルでは、まだまだ海外も戦術的に成熟しておらず、試合の中での局面も限られるし、駆け引きも限定的なものとなる。要は、寄せ集めで、やりたいようにやっているレベルだということ。

要は、U17のレベルでのサッカーの質を高めるために、10年後にメンバーにも入れないようなセンターバックやボランチ、フォワードに経験を積ませ、そこを犠牲にして、中盤の選手を育てるという育成の結果が現在の日本の立ち位置を作っている。

「自分で考えさせる」という指導は、公立小学校の教室の中で起こっていることがそのまま再現される。活発で積極的な1/4の生徒が考え手を上げ、参加し、成長している横で、休み時間のドッヂボールにしか興味のない上の空の生徒がいる。

教室で手を上げるような生徒ばかりを集めた塾で、先生の志は高いと言えるだろうか。

選手が選べないからフィジカル重視でキック&ラッシュをする指導者と選手が選べるからポゼッションサッカーをする指導者。立場が違うだけで、志には違いが見えない。立場と責任が変われば、同じになるだろう。

組織には、必要な幅があり、高さがあり、深さがある。日本のサッカーはこれからだ。偏狭なメディアはいつも大衆の内面をえぐってくる。

 

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